ペンシルベニア大学で音楽と人の性格との相関性を調べた実験をご存知でしょうか。
被験者は性格傾向を調査済みの約22,000人で、25種類の音楽ジャンルから数十秒程度ランダムに曲を聞いてもらい、どの曲が好きかをデータにまとめた結果から結論がまとめられています。
この結果から相手の好きな楽曲やジャンルを知ることで、大まかな相手の性格傾向をつかむことができるのです。
1、ポップスやヒット曲、サントラ
ポジティブでやや保守的で創造性は低め。自己評価が高く勤勉で正義感が強い。
2、ロック・ヘビーメタル
自己評価は低めだが、平和主義で繊細かつ内向的。創造性が高い。
3、クラシック
自己評価が高く、内向的で親しみやすい。創造性は高いが発信力が低め。
4、ジャズ
自己評価が高く、外向的で親しみやすく、創造性が高い。また柔軟性があり情緒的な傾向。
5、ソウル・ヒップホップ
自己評価が高く、クリエイティブで外交的。親しみやすく柔軟性があり、自由を求める。
ざっくりこんな結果になります。自分や知っている人に当てはめると結構納得できる結果になるのではないでしょうか。
またジャンルではなく、曲の構成という切り口から見る方法もあります。
こちらも同じくさきほどの実験で明らかになったことですが
・複雑な構成(転調が多い、多くの音の構成、起伏に富む、歌詞が難解など)を好む人
⇨積極的で知的好奇心が高い、新しいものに対してアンテナが高い
・シンプルな構成(ゆっくりしたペース、転調しない、安定してやや単調)を好む人
⇨外交的で非常にコミュニケーション能力が高い
という特徴があります。ですので複雑な構成の音楽を好む人だと判断できれば、できるだけ知的好奇心を刺激するようなニュースや技術、芸術作品の話題をふってみると興味をもってもらえ、会話を盛り上げやすいといえます。相手の創造性の高さや視点の高さ、クリエイティブな面を肯定してあげることであなたへの好感度をあげてもらうのもいいかもしれません。
また反対にシンプルな構成を好む相手であれば、その親しみやすい人間性や人望の厚さをリスペクトしてあげることで心理的な距離を縮めやすいですね。身近な方との心温まるエピソードなどを話題にすることができれば楽しい時間を過ごしてもらえそうです。
音楽も人間も、その相性を最初の短い時間で判断しているところが似ているなと感じます。そう考えると音=波動やゆらぎのパターンがそのまま形を持ったら人間になった、とさえ言えるようにも思えてくるのが面白いところですね。