惹かれる人と合う人は違う

すごく好きになる人のタイプ、というのがありますよね。

こういう人に惚れやすい、とかいつもこういうタイプと付き合っている、とか。

誰でも惹かれやすい人のパターンというものがあり、同じような恋愛パターンを繰り返しやすくなるものです。ところが、なぜか毎回うまくいかない。いつの間にか自然消滅したり、最初はあんなに好きだったのに最後はうんざりして恋が終わってしまうことの繰り返しになっていないでしょうか。

 

これはよくあることで、自分の好きになるタイプと実際に付き合ってみるとうまくいかないということは往々にしてあります。

炎に灼かれるような激しい恋愛感情は概ね自分と違う部分を持つ相手に対して抱きやすいのですが、これは相手が自分と異なる要素を持っていることにより起きやすいです。その感情に従って突き進んでしまうと最終的に「この人は長いパートナーとはちょっと違う」ということになりかねません。

もちろん異なる性質はお互いの弱点を補う上で非常に有効なのですが、安定的なパートナーシップは「似ているところ」によってもたらされやすいのです。

 

①なんとなく居心地がいい

たとえ話をしていなくても気まずくならない。同じ空間で違うことをそれぞれしていても落ち着いた気分で過ごせるでしょうか。

 

②価値観や感じ方が似ている

金銭感覚や普段の振る舞い、余暇の過ごし方、また世相への意見など生活のすり合わせではこれらに対する感じ方がうまくいくいかないに大きく影響していきます。最近ではコロナ禍もあり衛生観念なども入ってきていますよね。

 

③好きな物(興味・関心)が似ている

同じ物を二人で楽しめることは二人の関係をワクワクした心地よい物にしてくれます。また好きな物が一致していると時間やお金の面でも意見の食い違う要素が少なくなりますね。

 

④生育環境が似ている

両親との関わり方は人の性格に大きな影響を及ぼします。なにか問題が起きた時の対処方法(黙ってやり過ごす/毅然としてたたかう)、人との関わり方(おおらかに褒めて伸ばす/きびしく駄目出しをする)など、基本的な性格は幼少期の家族との関わり方でほぼでき上がっていると言っても言い過ぎではありません。また物事への判断基準なども育った家庭の価値基準に大きく影響されますので、ここが食い違うと家庭生活を続けていくことがだんだん辛くなってきやすいです。少しずつしっかりと確認したほうがいいでしょう。

 

どうでしょう。上記のような類似点が多いほど、ふたりの関係は安定したものになるはずです。

惹かれる人より合う人と結婚したほうがいい、というと「好きな気持ちで結婚できないのか」と残念な気持ちになられる方もいるかもしれませんが、それは少し違います。

「合う人」にももちろん「好きでときめく」気持ちを抱けますし、それは不安定なほど刺激的なものではないというだけのことです。非常に心地よい安心感を伴った、健全な活力をもたらしてくれる力のある関係性といえるでしょう。

そしてここで得られる力や自信はお互いにとって大きな生活の推進力になるのです。

私は結婚は人生にとって1+1が2ではなくそれ以上のプラスをもたらすものだと考えています。既婚者があまり声高に言われることはないように思いますが、実はこの推進力を得ることは人生を今以上に輝かせる大きなパワーになるのです。